コラム / 2026年10月23日
不動産会社の追客漏れを防ぐには?Excel・LINE管理の限界と仕組みづくり
反響が来たのに、返信が翌日になってしまった。「また連絡します」と言ったお客様に、そのまま連絡していなかった。不動産の仲介・管理会社では、こうした追客漏れが、知らないうちに成約の機会を減らしています。
- 追客漏れの原因は、担当者の努力不足ではなく「次に連絡する日が記憶にしかない」こと
- お客様ごとに「次回連絡日」を必ず入れ、毎朝「今日連絡する人」が並ぶ形にする
- 記録を続けると、どの段階でお客様が離れているかが数字で見える
追客漏れは「努力不足」ではなく「仕組み」の問題
追客が漏れるのは、担当者が怠けているからではありません。多くの場合、次に誰に、いつ連絡すべきかが、担当者の記憶にしかないことが原因です。忙しい時期ほど記憶は抜けやすく、担当者が休んだり辞めたりすると、そのお客様の情報ごと消えてしまいます。
Excel・LINE・紙で管理するときの限界
- 情報が散らばる反響はメール、やりとりはLINE、メモは紙。1人の状況を知るのに何か所も見る
- 「今日やること」が出てこない一覧はあっても、今日連絡すべき人を自分で探す
- 人によってやり方が違う書き方も更新のタイミングもばらばらで、社長が全体を見られない
- お客様ごとに1枚にまとまる反響・やりとり・メモが、同じ場所にたまる
- 毎朝、連絡する人が並ぶ次回連絡日が今日か、過ぎている人が自動で出る
- 誰でも同じように動ける担当が休んでも、ほかの人が引き継げる
仕組みづくりの3つのポイント
- 1次回連絡日を必ず入れる
やりとりのたびに、次に連絡する日を決めて記録する
- 2今日の一覧を自動で出す
毎朝、連絡すべき人がひと目で分かる
- 3最初の連絡を速くする
反響が来たら、担当と期限がすぐ決まる
1. お客様ごとに「次回連絡日」を必ず入れる
追客管理でいちばん大事な項目は、次に連絡する日です。お客様とやりとりするたびに、次回連絡日を必ず決めて記録する。これをルールにするだけで、漏れは大きく減ります。
2. 毎朝「今日連絡する人」が自動で並ぶようにする
次回連絡日が今日か、もう過ぎているお客様が、毎朝ひと目で分かる状態にします。探す手間がなくなり、担当者が誰でも、同じように動けます。
| お客様 | 希望 | 前回の連絡 | 次回連絡日 | 担当 |
|---|---|---|---|---|
| Aさま | 3LDK・駅10分以内 | 内見の日程を相談 | 10/20(3日過ぎ) | 佐藤 |
| Bさま | 土地・50坪前後 | 資料を送付 | 今日 | 田中 |
| Cさま | 売却の査定 | 査定書を送付 | 今日 | 佐藤 |
「今日連絡する人」一覧のイメージ(お客様・担当者はすべて架空のサンプルです)。
3. 反響への最初の連絡を速くする
問い合わせをしたお客様は、ほかの会社にも同時に問い合わせていることが少なくありません。最初の連絡の速さは、その後の印象を大きく左右します。反響が来たら、担当と期限がすぐ決まる流れを作っておきます。
AIはどこで役に立つか
- 反響メールから、お客様の名前・希望条件・連絡先を読み取って一覧に入れる
- お客様の条件や過去のやりとりをもとに、返信や提案メールの下書きを作る
- 長いあいだ連絡していないお客様を見つけて、知らせる
ただし、AIは土台の仕組み(次回連絡日、今日やることの一覧)があってこそ効果を発揮します。順番を逆にしないことが大切です。お客様の個人情報をどのサービスに入力してよいかも、先に決めておきましょう。
追客のデータは、経営の数字にもなる
反響の数、案内の数、申込の数、成約の数。追客をきちんと記録すると、どの段階でお客様が離れているかが数字で見えるようになります。
ある月の件数の例(数字はサンプルです)。この例なら、反響から案内につなげる対応を見直すのが先だと分かります。
「反響は多いのに案内につながらない」「案内後の成約が少ない」など、打つべき手がはっきりします。